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Google Glass日本上陸ニュースには要注意

Written by Alan Chiu Tsang

昨日Google Glassが日本上陸というニュースがGizmodoやiPhone Maniaに掲載され相次いで話題になった。しかし、このニュースにはいくつかの注意点があるようだ。

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GoogleがGoogle Glassを日本で販売開始するわけではない

まず最初に誤解を生みそうなのが「日本上陸」という表現。これを聞くとGoogleが日本でのサービスを開始するように思うが、現時点ではそのような発表はない。それどころか、米国でさえ発売開始の時期は未定となっている。

あくまで、ゲッコー・アンド・カンパニー社による「並行輸入」ということなので、正式なルートではない形の輸入ということになり、米国仕様の製品が届くものと思われる。

つまり、技適やアクティベートの問題で日本で使える確約はいまのところないということだ。

販売業者は過去に半年出荷が遅れるトラブルを起こしている

そして、もう1つがこのゲッコー・アンド・カンパニー社での購入はリスクがあるという点。

どうやらこの会社は確定情報がなく、入荷のあてがない状態で予約を受け付けているようで、過去にも発送が当初の予定より大きく遅れる事例があったようだ。

下記のまとめでは、Nexus4を予約受付した際に2013年6月27日に発送を開始すると告知しておきながら、実際に届いたのが12月中旬であったというトラブルが報告されている。

ゲッコー・アンド・カンパニー社が運営するサイト「舶来モバイル」で、Google Glassの販売が行われるが、利用規約の引渡し時期の項目には下記のように記載がある。

通常の商品売買契約とは大きく異なる特別な商品売買契約。 注文者の支払った商品代金をまとめてプールして原資にし、メーカー等仕入れ先に注文し、仕入れ代金を前支払いし、輸入販売を行う。注文者の支払った商品代金は保全されない。 返金原資がないため、売買契約成立後の契約解除、キャンセル、返品、返金は一切行えない。 返済原資がないため、メーカー等仕入先が倒産等の理由で商品が仕入れられなくなった場合は納品できず、補償できず、責任を負わない。 納期は注文者に予告なく独自に調整する。納期の予想、確約、回答は問い合わせを受けても行わない。

ここには「注文者の支払った商品代金は保全されない」「売買契約成立後の契約解除、キャンセル、返品、返金は一切できない」「メーカー等の都合で商品が仕入れられなくなった場合は納品も補償もできない」などと記載がある。

さらに「納期は注文者に予告なく独自に調整する」「納期の予想、確約、回答は問い合わせを受けても行わない」と記載されており、上記のまとめのように、問い合わせには一切回答せず、ある日突然発送することが前提となってしまっているようだ。

Nexus5の際は、2013年11月14日に出荷開始するとし、2013年10月に16GBを49,800円で予約受付を開始したが、その後Google社が11月1日に日本のGoogle Playでの販売を開始し、価格も39800円とゲッコー・アンド・カンパニー社が提示したものよりも安く販売されたこともあった。しかも、2014年1月7日現在も未出荷が2台残っていると記載されている。

上記のことから、今回のGoogle Glassに関して、4月に出荷開始、販売価格は69,800円という設定は、ゲッコー・アンド・カンパニー社の予測によってされたものである可能性が高く、上記の利用規約が提示されているように、購入するユーザーに対してもリスクがある点に注意した方がよいだろう。

4月に出荷され、販売価格も実際のものよりも安い価格で入手できる可能性はあるが、それは1つの賭けに近いものである点は理解しておいたほうがよいだろう。

ゲッコー・アンド・カンパニー社のGoogle Glass予約ページには以下の注意書きが記載されている。

  • お届け時期は保証、確約、回答できません。
  • キャンセル、返品は一切お受けできません。
  • お届けが不可能になった場合は後継品、同等品、代替品をお届けするか、弊社は債務を免責されるものとします。

購入するのは自由だが、上記のことは踏まえた方が良いだろう。

About the author

Alan Chiu Tsang

Alan is a freelancer photographer and author for FutureHandling.com.
He graduated from Hong Kong university in 2005.