香港

香港紙編集長、異例の交代 政治的圧力?社員が説明要求

Written by Alan Chiu Tsang

香港の有力紙「明報」は6日、劉進図編集長を2年で交代させ、新編集長に外部のマレーシア人を招く異例の人事を発表した。劉氏を新事業の要職に就けるとしているが、何らかの政治的圧力があったと疑う声もあり、社員たちが経営陣に説明を求めている。

明報は7日付のトップ記事で編集長の交代劇を伝えた。「尋常ではない理由がありそうだ」「新聞の自由に影響がある」との識者コメントが多く掲載され、編集部員らの経営陣への不満があらわれた紙面となった。さらに同日、編集部員140人が「仰天し、理解しがたい」とする声明を発表。経営陣に対し「編集方針を変えず、不偏不党の報道を続けることを承諾せよ」と要求した。

背景には、香港でのテレビ局新設をめぐる明報の報道があるようだ。香港政府は昨年10月、テレビ局の新設申請をした3社のうち1社だけを却下した。却下された社の経営者はかつて報道の自由を強調し「国営中国中央テレビのようにはなりたくない」などと発言していた。明報もこの問題を大きく報じたことから、社の最高層の不満を招いたと同紙記者は指摘している。

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Alan Chiu Tsang

Alan is a freelancer photographer and author for FutureHandling.com.
He graduated from Hong Kong university in 2005.